第1章 デキる社会人になる素質は家庭での幼児教育で養われる
1度決まった順位はなかなか変えられない
成績の良い子はさらに努力し、成績の悪い子はその位置に甘んじる
子どもは小学校に入る前から自分で順位を付けていると述べましたが、小学校に入るとそれが明確に成績表という形で顕在化(けんざいか)するため、それをみて自分の位置を再確認します。
成績の良い子は、次の成績で自分より成績の悪い子に抜かれると、とても悔しい気持ちになります。成績が悪い子は、そんなものだろうと感じ、次の成績が悪くても、それを受け入れてしまいます。
つまり、成績の良い子は、努力することが日常となり、良い成績を維持し続けます。これは、兄弟でも、お兄ちゃんは成績が良いけど、弟は全然ダメだったりするケースに当てはまります。お兄ちゃんのようにはできないと思ってしまった時点で、自分の位置を決めてしまい、努力すら怠(おこた)ってしまうのです。
もちろん、ものすごい努力でそれを克服したというケースはあり、後からの努力を否定するつもりはありません。しかし、現実的には、小学校の時に優秀だった子は、大学、社会人になってからも活躍している人が多いのが現実なのです。
その背景には、自己肯定感が大きく関係してきます。勉強とは直接関係がないものでも、他人より優れていて、しかも、褒められた経験がある人は、自己肯定感が強くなります。
その自信を勉強にぶつけることで、良い成績を取ることができるのです。小さい頃から“褒める”という行為がいかに大切なことであるのかを考えてみてください。
ここがポイント
子どものうちに付いた順位が、自分自身の位置付けとして捉(とら)えてしまいます。成績の良い子は自己肯定感が強くなり、高いモチベーションを生み出します。つまり、最初の一歩がいかに重要かということです。