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第2章 地ケア病棟への転換
精神障害にも対応した地域包括ケアシステム
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの目的は、精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、医療、障害福祉、介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保された地域の構築を目指すことである。
これを受けて2024年度の診療報酬改定で地ケア病棟が開設された。精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する観点から、精神疾患を有する者の地域移行・地域定着に向けた重点的な支援を提供する精神病棟について評価されたものである。
細かい分析で収益動向をチェック
前記算定要件を詳しく見ていくと、180日間で7割以上の在宅等への退院や地域医療の提供(3ヵ月間で訪問看護が60回以上、在宅精神療法は20回以上等)という基準がある。
また、精神科地域包括ケア病棟入院料は180日まで1535点、90日までは自宅移行初期加算100点がつき1635点になるが、精神科急性期治療病棟入院料(30日以内2020点、31日以上60日以内1719点、61日以上90日以内1518点)と比較すると入院60日までは低かった(図5)。
180日間で7割以上の在宅等への退院については、急性期病棟患者の過去の実績からみて達成は困難と思えたし、訪問看護は基準を超えていたが、在宅精神療法は3ヵ月で10件あるかないかの状態であったため、急性期病棟から地ケア病棟へ移行することは考えていなかった。
それでも2024年6月から急性期病棟の実績を地ケア病棟に置き換えてシミュレーションしてみると、地ケア病棟のほうが収益が高いときもあった。急性期病棟は新規入院患者が3ヵ月以内に4割以上在宅等へ退院しなければいけない。