2012年
2012年4月1日 若い医師を迎えて
4月になり、いよいよ春らしくなってきました。桜前線もようやく動き出し、今週には東京でも桜が開花しそうです。冬の厳しい寒さにじっと耐えながら力を蓄えていた蕾が春の温かさと共に一気に開く……四季に恵まれた日本ならではの風情ですが、我々の人生に対しても良い教訓になりそうです。
4月は新年度、新学期が始まる時期で、若々しい新人が入り、それとともに人事異動もあります。外来の担当医が替わることも多く、通院中の患者さんにはご迷惑をおかけすることもあると思います。
当センターは東京女子医科大学の付属施設で、大学病院の一部として機能しています。私も含めて当センターに所属する医師は、すべて臨床(診療)、研究、教育という3つの大きな使命を持って仕事をしています。患者さんとは主として臨床(診療)で接しているわけですが、当センターは教育施設でもあり、教育も大きな仕事です。
医療に限らずどの世界でも後進の育成はとても大切なことであることはご理解いただけると思いますが、当センターでも若い医師や研修医がリウマチ学の臨床や研究に従事しています。良い医療を行うためには知識、技能だけでなく経験値も大きく左右します。
当センターに勤務する若い医師は、当センターで学ぶだけでなく、他の医療施設でも異なる種類の経験を積み、成長していきます。また他の医療施設に所属する若い医師を受け入れることは、それらの医師の経験値を当センターに上積みすることになりますので、当センターの質的向上に役立ちます。
したがって人事異動や人事交流は、優れた医師の育成のためにはとても重要なステップです。患者の皆様は、主治医が替わる場合にいろいろと不安に感じられる点も多いと思いますが、当センターは医師間のコミュニケーションも良く、主治医が替わっても治療方針が大きく変わることはないようにしています。
逆に主治医が替わることで今まで解決しなかったことが解決するかもしれません。なにとぞこのような現状にご理解いただけますよう、お願いいたします。
季節の変わり目は体調を崩しやすい傾向があります。特に春先は関節リウマチ患者さんにはあまりよくない季節でもあります。くれぐれもご自愛くださいますよう、お願い申し上げます。