7 監事は重要な役職

最近の一部上場企業では社外取締役や監事(監査役)の重要性が取り上げられていますが、実は管理組合の役員(理事長やその他の理事、監事の総称)、中でも監事職の重要性が意識され始めました。

以前は管理組合の監事は閑職と呼ばれ、定期総会終了後の初の理事会での理事の役割分担の会議では監事はいの一番に手を挙げられる役職でした。

しかし改正管理規約では理事長や副理事長等は理事会の互選により役職を決めることになっていますが、監事だけは総会での承認を必要とされる重要な任務を帯びています。

しかるに監事が重要な役職である事を自覚しない管理組合が多いのは困ったものです。

その原因が監事は理事会の出席が強制される訳でもないし、理事会での投票権もない、発言する機会も少ないので存在感が希薄とするなら、それは間違っています。

管理会社主導の管理組合の理事会を組合員の手に取り戻す相談を受けた私が授けた作戦は監事権限の行使でしたが、その手順を以下に紹介します。

管理組合の役員の利益相反行為防止や管理会社の管理委託契約条項の違反、各種工事の元請による多額のリベートを摘発する管理組合の水戸黄門役は監事しかできません。

改革派から相談を受けた私は監事を説得し協力を求めました。

管理組合の改革派を結集するために勉強会や情報交換会等、草の根運動を行いましたが、管理会社のフロントは改革派が1/5請求を起こすことを警戒するあまり監事権限による臨時総会招集には無警戒でした。

1/5請求を密かに行うのは難しいですが、監事は何時でも総会を招集できますので相手の隙を突く事は比較的簡単です。

臨時総会の手順や組合員の委任状を集計する方法などを何度も討議し、役割分担を行い、一気に臨時総会を開催しました。隙を突かれた管理会社や傀儡理事会は右往左往しますが2週間後には新政権が発足できました。

管理会社が理事会を牛耳り、継続的に利益相反行為を犯している管理組合は世間を見渡せば幾らでもいます。しかし、それを苦々しく思っている有識者も意外にいます。

得てして、そのような有識者は総会のクレーマーとして組合員の脳裏に刻み込まれている事が多く、正論が通りません。

そのような環境にある管理組合は時間を掛けて世論の醸成を待たなければ勝てません。そこを我慢すれば管理会社主導の管理組合の自立化は可能です。

小規模なマンションであろうが、大規模団地であろうが、先ず眠れるサイレントマジョリティーを覚醒させなくてはなりませんが、監事を巻き込めば数年で管理組合は改革できます。

試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

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