【前回の記事を読む】ママチャリしか知らなかった私、夫の後ろを必死で追うも置いていかれ……だが今は――
思いもよらない趣味に傾倒
私が少し乗れるようになってからは、淡路島一周(アワイチ)、小豆島一周(マメイチ)、佐渡島一周(サドイチ)、しまなみ海道などを夫と一緒に走破した。バイク仲間とは数回琵琶湖一周(ビワイチ)もした。
毎週トレーニングを積んでいる私より、タウンライドしかしていない夫の方が速かったり、登りに強かったりしたが、私も同じようなレベルまで走れるようになったのが嬉しかった。
海の近くはどこも景色が綺麗で、走っていると格別の爽快感がある。そして何より、琵琶湖一周約200kmを、佐渡島一周約200kmを、自分の足で走破したという達成感は、他では得られないほど素晴らしいものだった。
ロードバイクは上級者にもなると、一日に200kmもの距離を走破する達人もいる。まるでエンジン付きのモーターバイクのようである。
友の中には、遠方まで行った時に「これ、電車で来ていたら往復で2千円以上の電車賃がかかっているね!」と、自転車のお得感を味わっている人もいる。「健康にも良くて、電車賃も浮いて、自転車って最高!」と喜んでいて、“それもそうだな”と共感したものだった。
さらにロードバイクは、足腰への負担が少ないので、腰痛がある時に乗ればリハビリマッサージ効果で腰痛が軽減されることがある。
部位や症状にもよると思うが、私の場合、膝が痛くてランニングができない時でもロードバイクには乗れるのだ。
こうして「自転車に乗ってあちこち出かけることが趣味の一つ」と言えるまでになっていった。
二つのペダル
拙宅から流れ橋まで自転車で往復約40kmの道のりだが、初めて行った時は、友人たちに「家から流れ橋まで自転車で行ったのよ!」と、大いに自慢したものだ。
その頃は、ペダルにシューズを固定するのは危ないと思い、普通のペダルに運動靴で走っていた。
なぜなら、ロードバイクが速く走れる理由の一つに、変速ギアの数の多さや車体の軽さ以外にも、ペダルと靴を固定して走るという仕組みがあるからだ。
スキーのビンディングのように、と言えばわかりやすいだろうか。靴とペダルを固定させることにより、ペダルを踏む時だけでなく、引き上げる時にも車輪を回せるので、効率よく加速できるというわけだ。
ペダルから靴を外す時は足首をクイッと捻って外すのだが、ごくたまに、ベテランと言われる人でも外せなくて咄嗟に足がつけず、転んで怪我をすることがある。私は年齢のことも考えて、始めてから一年ほどは安全を最優先にしていた。