現行の保険制度では財源の問題でこれを制度に入れるのは無理があるのでしょう。しかしこれは歯科治療の全ての基礎となるものです。内科的な疾患、例えば高血圧、糖尿病も患者さんが病気の原因を知り、毎日の生活を改善し病気になった日常生活を改善しなければ医師がいくら治療しても治癒に導けないのは明白です。
歯科の疾患はプラークコントロールがすべてなのでこれができていなければ歯科の治療は全て失敗に終わります。
それでは、歯科医院で何故プラークコントロールが正しく行われないのでしょうか。保険では「削って、詰めて、請求する」という保険診療が正当性を持っていて予防は保険診療ではできないのでどこの歯科でもやらなくなってしまったのだと思っています。
プラークコントロール・原因除去療法が何故正しく行われないのか?という問いに答えるのに類似している例を挙げます。
例えば、私のクリニックのある千葉市では国道沿いにある診療室の周囲のグリーンベルトの中に雑草がはびこって目を覆いたくなる光景が広がっています。
何故このような気持ちの良くない風景が地域に現れるのかというと、行政から依頼された造園業者の仕事は円盤のような草刈りを使って草の地上部分だけ刈り取り根っこは土の中に埋まったままだからです。これでは2カ月経つと元に戻り、再び草がのび放題で野原のような光景が町中に広がります。
行政側がきちんと徹底的に草刈りが行われたかどうかの検査をするのは難しく、業者側は徹底的にやるようには行政側から指示されていないのでしょう。もし、自分の家の庭の草とりをするのであれば根こそぎ草むしりをするでしょうし、タネが出来ないうちに早めに抜くでしょう。
きちんとやってもやらなくても報酬が同じであれば、どうしても短時間でうわべだけの仕事になってしまいます。
歯科のプラークコントロール・原因除去療法もただうわべだけの見せかけではいけないのです。徹底的に根こそぎ元から絶たないとダメなのです。そのためには患者さん自身が歯科の病気はプラークがすべてでこれ以外考えられないというくらい深い理解力が必要になります。
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