【前回記事を読む】別れは突然やって来た。その日が彼女との最後のピクニックになるとは知る由もなかった。彼女に会いたいと母に泣きつき…

~ 出会い Marlon & Lisa ~

母は膝をつき、僕を優しく抱き寄せて優しく言った。

「Marlon……。その日は学校があるから私は行っても良いとは言えないの。でも明日の晩、あの教会の裏手にある川辺のレストランでLisaのためのFarewell Partyがあるの。だからその前にお別れを言いに行きなさい」

僕の本当の気持ちは叶わないんだ。神様、僕はやっぱり悪い子だったの?

「分かった……。明日、Lisaにさよならを言いに行くよ。……ママ……、Good-byeは日本語で何て言うの?」

母は少し考えてからどこかへ電話を掛けにベッドルームへ入っていった。少し寂しそうな表情で戻ってくると、僕の頭を優しく撫でながら教えてくれた。

「Marlon、日本語でGood-byeはサ・ヨ・ナ・ラ。覚えた? サ・ヨ・ナ・ラ」

「サ・ヨ・ナ・ラだね。悲しいけれど、僕、頑張ってLisaに日本語でサヨナラって言うよ」

少し寂しそうな顔をして僕を優しく抱いてくれた母。母の胸の中でLisaの想い出が、たくさん、幾つも、幾つも……。

いつしか眠りについた。どこかから、両親の声が聞こえた。

「この子、この3ヶ月ずっとLisaのことばかり話していたのよ。あの子が病気で予定よりも早く帰ってくれて本当に良かったわ」

「あんまり人のことを悪く言うものじゃない。君がMarlonのことをきちんと理解してやろうとしなかったからだろ。勉強、勉強って。Marlonはまだ5歳なんだぞ」

「あなたのようになってほしくないからよ。仕事、仕事って。本当はどこで何をしているのかしら? 私は絶対にこの子を離さないわ!」

「君は僕のこともMarlonのことも分かろうとしないのか?」

パパ、ママ……何の話をしているの……?