私は、合気道とは謂わば「天地と合一する道」、すなわち武道を通じて悟りを得るものだと漠然と考えたのです。

日本文化探検が道の探求という「求道」と深く繋がっていることを感じ始めていたのです。

私は勇んで合気道の本部道場に通い始めました。合気道の修行はその時から約30年続けることになりました。実に多くのことを学びました。

それは頭での学びではなく身体での学びです。しかしまた一方、合気道たる「気」の学びでもありました。武道に関しては章を改めて後半に記載致します。

第二章 沖ヨガ創始者の沖正弘先生との出会い

本当の求道者であり、道を究めた天才ともいえる沖正弘先生の「求道」ということを考えてみようと思います。そこに人生を求める人々への解答があると思えるからです。

その前に私が沖先生を知り得たきっかけを書いておこうと思います。合気道の稽古を始めてから何年経った頃かははっきり覚えていないのですが、新宿の紀伊國屋書店の1階を歩いていたら高校時代からの友人である上嶋君(後に日本綜合ヨガ協会の会長になる)に偶然出会ったのです。

しかし、考えればこれは単なる偶然ではなく、後で書きますが(第八章)心理学者ユングのいうシンクロニシティであったろうと思います。

上嶋君とは何故か気が合って高校時代はよく話していました。彼は優秀で慶応大学に進んだことは知っていましたが高校卒業以来交渉はなく、久し振りの再会でした。私の自宅が紀伊國屋書店からほど近い場所にあったので、我が家で旧交を温めることになったのです。

家に着くなり「井上君、素晴らしい凄い人がいるんだ。『沖正弘』という方でともかく凄い!」という。「フ~ン、何が……?」「ヨガを教える方だ」。その時初めて「ヨガ」という言葉を聞いたのです。

「沖先生の講習会があるから一緒に行かないか」と誘われ、怪しげだと思いながらも行くことにしたのは今から思えば大正解でした。

もしあの時に沖先生に出会わなかったら私の人生は大きな損をしたと思うのです。

 

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