【前回の記事を読む】役者に必要なものは「ふり」の“演技”ではなく、「生きた人間」として“行動”することだ。演技における本質とは…
1 ストーリー全体を通して達成したい潜在意識の欲求
行動は「欲求」によって生まれる
エクササイズとして、一度、ノートとペンを持って、一日の自分の欲求とそれを達成するために自分がどんな行動を起こしているかを観察してみることをオススメします。
それを行うことで、人間がどのように欲求に動かされているかを実感することができます。
・リラックスしたい
お風呂に入る、カフェに行く、音楽を聴く、煙草を吸う、お酒を飲む、マッサージに行く、旅行の計画を立てる
・寂しさを紛らわしたい
友達に電話する、友達に会う、お笑い番組を見る、一人でバーに行く、ネットサーフィンをする、仕事に打ち込む、寝る
・あの人に好きになってもらいたい
ダイエットをする、相手の好みを研究する、どうやって誘うかを考える、アドバイスを誰かに求める
このように人間は常に欲求を満たす為に様々な具体的な行動を起こしています。先述しましたが、とても大切なのでもう一度ここでも述べておきます。
ストーリーに登場してくるキャラクターも私達人間と全く同じで、何か特定のものを手に入れたい、達成したい欲求があって、それを達成するために何かしらの行動を起こしています。それがキャラクターを人間化する重要なカギになります。
欲求を達成するために実際に行動に移すことから、アメリカの偉大な演技指導者の一人であるサンフォード・マイズナーは「演技とは行動することだ」という表現を残しています。
欲求と行動の仕組みを理解していただけたと思いますので、一つ目のステップ【ストーリー全体を通して達成したい潜在意識の欲求】の解説に入っていきたいと思います。