【前の記事を読む】覚悟を決めてあいさつに行ったのに…「九州の男はお断りだ!」 彼女には条件のいい縁談が持ち上がっていて…【結婚体験談】
「九州の男か、そんな男はお断りだ!」
ある男性は、結婚のあいさつに行ったら、彼女の兄にそう言われた。
そんなとき、あなたならどうするだろう。
冒頭の男性は、理不尽な扱いに心折れることなく、“九州男児の意地”を発揮したという。
第二章独身時代、青春を謳歌する―日本復興の熱気の中で
新しい家族と共に
よし、覚悟を決めた
お兄さんは、彼女がわざわざ九州なんて遠いところの人と結婚しなくてもよい、という考えの持ち主だった。しかし反対されればされるほど、力がみなぎってくるものだ。九州男児の意地を見せてやる!と意気込んで、私は彼女のお兄さんと向き合った。
お兄さんは私より三つ年上であったが、父親代わりを意識してか、毅然とした姿勢で私を睨みつけてくる。
私は動揺する気持ちを抑えつつ、今は西千葉に住み、十年以上も川崎製鉄で働いていること、これから千葉に家を建てることなどを説明した。すると次第にお兄さんの心もほぐれてきたようだった。さらに自分が大の巨人ファンで、中でも長嶋の大ファンであることを話すと、お兄さんの目の色が変わった。
お兄さんは千葉県の農業高校の野球部の出身だった。長嶋茂雄は学年が二つ下で、なんと高校時代に対戦したこともあったという。
「いやぁ、当時から長嶋は凄かった。佐倉一高はそれほど野球の強い高校ではなかったけれど、一人だけすごくうまい三塁手がいると地元では有名だった。別格だったよ」
お兄さんの話にこちらも身を乗り出して聞き惚れる。そして酒を酌み交わし、野球話で盛り上がるうちに意気投合し、一時間も経った頃にはすっかり打ち解けた。
「気に入った! 妹をよろしく頼む」
最後はお兄さんもこう言って、私に頭を下げたのだ。
「はい。苦労をすることもあるかもしれませんが、別れることはしません。でも、一つだけ言っておきたいことがあります」
「なんだね」
「一生のうち、一回か二回、浮気をすることがあるかもしれません」
彼女に聞こえないように告白した。
「まぁ、男だからね。でも二度ですませてくれよ」
「ハイハイ、そのへんですませます」
二人で顔を見合わせて笑い、男同士の絆が結ばれたのである。もちろん彼女には内緒の話だが……。
<阿南 攻『波乱万丈、どぎゃん苦にも負けんばい』(幻冬舎メディアコンサルティング)より抜粋>
「そういえばこんなことが…」「忘れられない思い出があって…」
みなさんにはそんな『つぶやき』ありませんか?
ゴールドライフオンラインにも、こんな声が届いています。
結婚の挨拶に行った日、嫁のお父さんが一言も口をきいてくれませんでした。怖い顔で腕を組んだまま…。義母お手製の夕食を出されても、緊張で味がしない……かと思いきや、どれもすごく美味しくて(笑)
特に煮物が絶品で、私はがつがつと、つい食べ過ぎてしまいました。そうしたら、黙ってお酒を飲んでいたお父さんが急に「お前、いい食いっぷりだな」と。そこから一気に空気がやわらいで、最後は私も一緒にお酒を飲みました。
自分の食い意地で得をしたのは、あの時だけです(笑)
夫とはお見合いでした。無口な夫なので、初対面のときは会話も全く弾まず、この人と結婚なんて…と正直気乗りしませんでした。
早く帰りたいと思っていたのですが、いざ帰ろうとなったら突然雨が降ってきたのです。そしたらなんと、彼が自分の傘を差し出してくれました。
「風邪をひくといけないので」と言って。自分は濡れて帰ったそうで、後からそれを知り、ばかだなあと思いつつ、胸がいっぱいになりました。結婚してから、喧嘩もたくさんしたけれど、こういうところがあったから、一緒にいられたのだと思います。5年前に夫は病で先立ってしまい、金婚式は迎えられなかったけれど、雨の日になると、あの不器用な背中をよく思い出します。
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