しばらく探して、エレベーターを見つけた。1階を押したがエレベーターが閉まらない。チェックインの時はエレベーターにたまたま同乗者がいたが、今回は一人だけだ。

「あれ?何で閉まらないの」

恵理はエレベーターの閉めるボタンを押さなかったから「故障したのかな?」とあせったがそのうちエレベーターは自動的に閉まった。このように、離島にはない物だらけだ。期待と不安を乗せてエレベーターは動き出した。

1階には、フロントの他に、いくつかのソファがあるフロアーがあった。北崎はそこのソファに座っていた。エレベーターから出てきた恵理らしい客を見つけて立ち上がった。

「小川さんですか?」

「あっ、北崎さんですか?」

「はいそうですよ。野口から聞いたよ。今日、沖ヶ島から着いたんだってね」

「はい。今日はわざわざありがとうございます」

北崎は、ピカピカに光り輝く恵理の真っ赤な靴に目が行った。

(へえー。離島の人だと思っていたけど結構派手なんだな。15歳なのにやけに大人っぽいな)

そう思うと、北崎の中で恵理と赤い靴はセットになった。それぐらい衝撃的な色を放っている。

「野口は、中学生の時からの親友なんだよ。小川さんが東京に慣れるまで面倒見てほしいと頼まれているんだ。今は、野口は沖ヶ島に転勤して会ってないけど、あいつに頼まれたんだ。一肌脱ぐよ。今日は金曜日だから丁度良かった。俺は土日休みなんで明日、一緒に住む場所探したりしようね」

恵理は、北崎が思っていたよりずっとかわいい顔立ちなのでテンションが上がった。恵理は15歳より大人っぽく見えた。美人というより、かわいい系である。まだ15歳だ。これから女を磨けばそれこそ「いい女」になれるポテンシャルを秘めた娘だなと見出した。

(こんなかわい娘ちゃんとこれから3日間過ごせると思うと、カレーよりもっといいものをごちそうしてあげたくなったよ)

そう思った。

試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

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