【前回記事を読む】その獣は3つの口を開いて牙を剥いた。手足をブルブルと震わせ、今にもしゃぶりついてきそうになったその時、掌いっぱいに土を拾い…
第六歌
そこで私がキャップの彼に言った、
「もう少し教えてYO、
もう少しすまないが聞かせてくれYO、
あれほど高額だった、フェロチータ(*1)やテコアアイイオ(*2)、ヤーカポカポウググッ(*3) 、ルスヨバッチ(*4)、アナリーゴ(*5)やモーソー(*6)など、
欲望のまま生きようと精を搾った人たちは、
何処に堕ちたのか? 私にわかるように教えてくれ、
テンガ(*7)が彼らを慰めているのか、地獄が彼らを苦しめているのか、
それが知りたい」
すると、彼が言った、「彼らはもっと下の黒い亡霊どもの中にいる
様々の罪が重くて、この底に沈んでいるYO、
もしそこまで降りられれば彼らに会えるYO、
だが君が麗しの現世に還った折には、
お願いだYO、帝国の皆に僕からヨロシクと伝えてくれYO、
以上だYO」
そう言うと直視していた目を斜視に歪め、
私を少し見つめたかと思うと、頭を垂れ、
他の盲の仲間のいる中へ、頭もろとも堕ちていった
すると先生が言った、
「天使のラッパが鳴り響く日まで、彼が起き上がることはもうあるまい
そのとき、罪の裁き〝救世主〟が現れて、
亡霊は皆、めいめいの悲しい墳墓を見、そこで、
肉体をつけ、姿形を取り戻して、
永劫に鳴り響く判決を聞くだろう」
こうして未来に多少触れながら、
私たちは足取りも重く、
亡霊と雨水とが汚く混じり合った中を進んだ