この作品を、最愛の妻”典子”と娘”優希”に捧げる。

いつもいつも、味方でいてくれてありがとう。

前書き ~旅のしおり~

本作はダンテの『神曲』地獄篇の知的なオマージュ作品……のつもりだが、パロディでもあり、ナンセンスギャグ満載である。

ダンテが描いた地獄篇で主人公は三十五歳であった。それから数百年を経て、ダンテ五十五歳がふたたび森を彷徨う。すっかりオッサンになった彼は体内に悪魔を飼っているし、数百年前の地獄巡りなんてちっとも覚えちゃいない。

日本の有名人らしき人も登場するが、これはあくまでもダンテが見た世界であり、空想の産物であり、実在の団体や人物を揶揄しようという想いは一切ない。全ての生きている人、生きていない人に敬意を持ち、地獄ワールドをご案内したい。

ギャグが伝わらないというご批判は有難くスルーする。尚、原作を知りたい人向けに、若干賢くなりそうな脚注も付けた。地獄をガイドするのは大詩人ウェルギリウス。

それでは、道の踏み外し、迷子にならぬようご注意アレ!

地獄の門が開くとき、尻穴ラッパの音色が鳴り響く

  全ての人へ

  人生を面白がる全ての人へ鳴り響け

アッカンベー

  尻穴ラッパでブー

  鬼の隊長、呼応する1