【前回記事を読む】七つの門を詩人と共にくぐり、緑爽やかな野原に到着した。そこから見えた緑の芝生の園に表れたのは…
第四歌
幾何学者“ユークリッド(※1)”、“プトレマイオス(※2)”、“ヒポクラテス(※3)”、“アヴィチェンナ(※4)”、“ガレノス(※5)”、それから一大注釈書を編んだ“アヴェロエス(※6)”
これら全ての学者について、私は詳しくは知らない
誰やねん、君、どうしても知識は片寄ってしまうのだ
やがて六人の連れは二人に戻った
新しい別の道を通って先生は私を導く、静寂の中から出て、揺らめく大気の中へ入る
そして私たちは光明のない場所に来た
第五歌
第二の谷に入ると、入口で罪を糺すミノス(※7)が仁王立ちで待ち構える。
ミノスが罪に応じて亡霊をそれぞれの谷に振り分ける。
谷は九つあり、下層に降りる程罪は重く、罰は激しさを増す。特に第八の谷は、更に細かく十の壕があり、それぞれ女衒、阿諛追従、聖職売買、魔術魔法、汚職収賄、偽善、窃盗、権謀術策、分裂分派、虚偽偽造を罰せられている。第二の谷では肉欲に耽った者が、地獄の炎と風に止めどなく煽られ吹き回されている。
“セミラミス(※8)”、“ヘレナ(※9)”、“クレオパトラ(※10)”等に引き続いて、死後も二人一緒になったままで“パオロ(※11)”と“フランチェスカ(※12)”の魂が飛んでいる。
ダンテの乞いを受け入れて、女がその悲恋を物語る。ダンテは感極まり、またもや、意識を失う。
こうして私たちは第一の谷から下って、第二の谷に降りた
こちらの方が圏(わ)は少し狭まり
それだけ苦痛も増し、喚き声も洩れてくる
そこにライオン顔のミノスが形相凄まじく仁王立ちしている
入口で罪を糺し、刑を振り分け、ミノスが亡霊の体に尾を巻きつけた数だけ、亡霊は下へ堕とされる
性悪な者が