私が尋ねた、「先生、この苦しみは
最後の審判の後では増すのですか?
それとも減りますか? あるいは、今と同様きついのですか?」
すると、ウェルギリウスが答えた、「お前の学問に還れ、
その学問の体系では、事物は完全であればあるほど、
それだけ喜びも苦しみも強く感じるとされている
こうして、呪われた連中は決して、真の完成に到達することはないけども、
審判の後では肉体を回復するから、前より完全に、近づくわけだ、
わかったか息子よ」
私たちは道を回りながら、
さっぱり噛み合わぬ珍問答を続けたが、ここでは内緒にしておこう
やがて、私たちは下に降りる入口に着いた
そしてそこに、大敵〝プルートン(*8)〟がいるのを見た
第七歌
ウェルギリウスに叱責されて〝プルートン〟が倒れると、二人は第四の谷へ降りる。そこでは、貪欲な吝嗇家、すなわちドケチの群と、金遣いの荒い浪費家、すなわちパッパカパーの群とが、アメリカンクラッカーよろしくパフォーマンスしている。
具体的に説明すると、円周上の道の上を重い荷を転がしながら、互いに逆方向に向かって進み、周上の一点まで来ると、出会い頭に罵り、殴り合い、挙げ句に双方とも、来た道を引き返し、また向こうの一点でぶつかり合う。
ウェルギリウスは表裏をなす、貪欲と浪費、この二つの罪について説明し、更に運命論を展開する。
二人は〝ステュクスの沼(*9)〟にさしかかり、そこで、怒り猛る者や憤懣を胸に抱く者の亡霊を見る。
「パペ サタン(*10)、パペ サタン、アレッペ」
と、〝プルートン〟がガラガラ声で叫び出した
すると、何事につけても、ピンとくるのが早い優しい先生が
私を慰めて言った、