【前回記事を読む】24コ下の美女とドライブデート。立ち寄ったカフェで「何?2人は親子で観光来たの?」と絡まれてしまい…

瞳にプロポーズ~年の差婚

瞳は機嫌よく女性に答えた。英介は瞳の激変にかなり驚いていた。

「もしかして、また昔の出会った時の話なんじゃない?」

「えー素敵です。ドラマみたいです!」

「ありがとう。いつも聞いた人みんなから言われるの。その当時は大変だったけどね」

「そうだったんですか?」

「ええ。お父さんうちの実家の増改築工事に来てたんだけど、知り合って二、三日でいきなりうちの両親に私をお嫁さんに下さいって言うのよ。当時、私はまだ二十歳だったし、お父さんのこと何にも知らなかったし、驚いたわよ。仕事一筋であまり女性と話したり知り合ったりすることがなかったみたいね」

段々、話を聞いてるうちに二人は自分たちと照らし合わせていた。

「三十歳の男性を前に、まずはお友達からと話したの。目を見て悪い人じゃないとわかったから。でもそうじゃなかったらすぐお断りしてたわよね」

「結果的にご結婚されたんですね」

「ええ。そうなのー。付き合ってみたら、その時知り合っていた周りの男性とは違って、嘘がなく飾り気もなく真っすぐに私を愛してくれて守ってくれたの。

この人と結婚したら面白い家庭が築けると思ったわ。口悪いけどね。だけどその後、結婚は大学卒業してからにしてほしいと約束をしたの」

女性は笑顔で幸せそうに二人に話をした。

「何だか理想だなー。本当幸せそう」

瞳の眼は未来を想像しているかのように輝いていた。

「うん。本当にそう思います」

英介も同じ思いだった。

「お二人はお付き合いされてるの?」

二人は目を見合わせた。

「いえ……まだです。ですが僕にとっては今一番大事な方です。なので今のこの時間も大事にしていきたく思います」

瞳は嬉しそうに下を向き喜んだ。

英介は瞳同様、自分に正直に彼女と接していこうと心に誓った。

「ほら母ちゃん、江の島観光に行くぞ!」

男性がトイレから戻ってきて女性に声を掛けた。

「はいはい、行きましょう行きましょう」

女性が席を立ち準備をした。そして男性が英介に近づき耳元で囁いた。

「おい頑張れよな。それで……もうやったんか?」

「いえ……いえいえいえ……」

英介はいきなり何を言い出すんだよと男性の顔を見て何度も何度も首を振った。

横にいる瞳がこそこそ何の話をしてるのと不思議そうに二人を見ていた。

「お父さん。いい加減にしなさい!」 

それに感づいた女性は鋭い目線を男性に送った。

「母ちゃんはおっかねーな」

男性はポリポリ頭をかいていた。

「お腹減ってるのにお邪魔しちゃってごめんなさいね。仲良く二人の時間を楽しんでね」

そうして高齢夫婦はその場を去った。