column 聖ローザの祭り

山車の全景。
2015年から2023年まで使われたこの山車は「グローリア」と名付けられた。無数の照明により照らされた白亜の山車は、下から天使や噴水によって装飾され、先端の聖ローザの像へと続いている。

ヴィテルボで歴史上最も有名な聖人といえば、ヴィテルボの守護聖人聖ローザであろう。この聖ローザを記念する祭りが、毎年盛大に開催されており、当日は国内外から何万人もの人がヴィテルボに集まる。

この祭りは、聖ローザを祀った高さ約30m、重さ約5tの巨大な山車(マッキナと呼ばれている)を100名以上の屈強な男が担いで市内を練り歩くもので、世界無形文化遺産に指定されている。当日は全ての街灯が落とされ、中世さながらのヴィテルボの街を、多くの蝋燭に彩られた白亜の山車がおもむろに動いていく。

街の建物よりも山車の方が高いので、遠目でも山車の先端に祀られた聖ローザの像が見える。それが揺られながらゆっくりと移動する様は、実に幻想的であり、あたかも中世の街の上を聖ローザが歩いているかのようで「神がヴィテルボの屋根の上にいるようだ」と評されている。

聖ローザ教会前の坂を上る様子。
一番の難所とされており、勾配は約12%ある。山車の基部には2本のロープが取り付けられ、20人のポーターがこれを引っ張っている。後部には4本の木製レバーが差し込まれ、別の20人が押している。