当然の疑問を口にするも、今まで黙っていた女性警官が
「それが……スタッフが誰もいなかったそうです。誰にも見つかることなく控室まで行くことができたと言ってます」
俺は頭をボリボリと掻くと
「……現場保存はどうなってる?」
一番年上の女性警官に聞くと
「警官が2名、既に向かっています」
『ともかく現場にいかないとな』
俺が考えていると、一番年上の女性警官が
「3人の女の子達に話を聴かないんですか?」
と尋ねてきたので
「連絡先は聞いてるんですよね? ひとまず、現場に行くよ」
俺は、そう答えると傍らの片倉を振り返り
「さて……俺と来るのか?」
尋ねると片倉は
「当然ですよ! 色々と勉強させていただきます!」
『コイツの物言い、時々引っかかるんだよな……』
俺は駐車場に向かって歩き出し、ふと気がついて振り返りがてら年上の女性警官に
「奥田巡査長! 女の子達は帰してやってよ! 色々緊張してるだろうから。後で話を聞くかもしれないとも伝えといてください」
俺と片倉は駐車場に向かって行った。
俺は愛車に乗り込む。片倉も助手席に座る。何気に走り出すが、あることに気づき、車を止めた。そして片倉に
「あのな! 片倉! 俺達は警察官なんだ。なんでシートベルトしないんだよ?」
片倉は慌てる素振りも無く
「イッケナーイ。ド忘れしちゃったぁ!」
わざとらしい物言いと共に、シートベルトを締める。俺は呆れながらもアクセルを踏み込み署の裏口から幹線道路に出て行った。
10分程走ると目的のライブハウスに着いた。入り口を通って受付で話しをした後、奥に進むように言われ廊下を進んで行くと【控室】と表示してある扉の前に2人の警官がいた。2人は時々顔を見合わせては何事か話している。
俺は官達に話しかけた。