『仕事のない生活と子育て、そして離婚』【みつき】

私は教育現場で働き疲れ、そして『鬱』になり、ずっと家にいる〝ただの母親〟になった。

今まで、「仕事仕事」と言い、家にいなかった母親の存在を幼い二人の娘はどう感じていたのだろう。そして、今は『鬱』になり寝てばかりいる母親。

今まで生き生きと教師として働く母親に、寂しさを感じながらも我慢していたのだと思う。それなのに、今はいつも家にいて、最低限の面倒はみてはくれるが、いつも体調が悪そうで、元気もない。きっと娘たちはそんな母親の姿を見るのも嫌だったと思う。

思春期という多感な時期に入った娘たちは荒れた。

それぞれに二人とも悩むことは違えど、何故か自己肯定感が低い。

私が教師をしていた頃、教師仲間を何度も家に招いては、お酒を飲みながら学校の可愛い教え子たちの話や、仕事をしない&できない同僚の愚痴を言い、楽しく仕事をしていた。

そんな私の姿を見て娘から、

「ママは教師に向いているね。楽しそう」と言われたこともある。

それが今では寝たきりの母親。そのときの私は外出することも嫌で、得意だった車の運転すら怖くて仕方がなかった。

夫は娘たちを連れ出して、よく遊びに行ってくれていた。すごくありがたかった。

〝とてもいいパパ〟

これは私が何度も娘たちに言ってきた言葉だった。

ただ、彼は私のことを心配してくれることはなかった。家事や子育てを無理強いすることもなかったけれど、私のパートナーとして、私のことを気にかけてくれることはなかった。

〝とてもいいパパ。けれど、いい旦那ではない〟

それが私の結論だった。結婚するときは、大好きだった男性と一生幸せな結婚生活を送るものだと信じていた。

荒れていた娘たちの行動も徐々に落ち着いてきた頃、私も教育現場に復帰することを覚悟して、離婚を決めた。

旦那は、

「離婚する必要はない」と言ったが、

「私の人生にもうあなたは必要ない」と言い放ち、離婚へと至る。

そして、大学時代から30年連れ添った夫と別々の人生を歩むこととなった。