【前回記事を読む】「そういえば、アレってどうだったの?」——アレとは妊娠疑惑のことだった。しかし、彼女は平然とした口調で……
第1灯目 最大の難敵は双子のお父さん!?
「イケちゃんは、アレ……どうなの?」
「えっ、何を急に……」
「もしもデキてるならさ、それを口実に結婚式の話を強引に進められるかもね」
「やめてよ。デキてるなんて言い方……私は順番を守ります」
「あっ、私がフライングしたかもって言いたいの?」
「そうじゃないけど……ねえ、合同での結婚式はどうしようか?」
イケちゃんの言葉に、お姉さんは思案中だが、独り言みたいに話し出した。
「親たちとの次の話し合いか……どうしようかな? 早く話を進めないと、式場や披露宴会場の予約とかが……」
お姉さんが話し終わらないうちに、イケちゃんが話し出す。「今度は根回(ねまわ)しをしないと、また同じことになっちゃうよ」
イケちゃんの言葉を聞いて、お姉さんがアイデアを口にする。
「あのね、私に考えがあるの。トシちゃんのお母さんと話がしたいわ」
「マー君のお母さん、私たちの味方になってくれるかな?」
ふたりだけで考えるのは無意味かもと思い、渚たちはそれぞれのパートナーに電話をかけることにした。
◇
「トシちゃん、今話せるかな?」
お姉さんは、頭の中の整理がついていないまま電話している。
「うん、大丈夫だよ。俺も話がしたかった」
「話って何?」
「合同結婚式の話さ。君が電話してきたのもそれでしょ」
「そうよ。あのね、トシちゃんのお母さんと話がしたいの……どうかな?」
「もしかして、俺の母さんを味方にしようと思っているの?」
お姉さんは核心を突かれた気がして、すぐには言葉が出てこない。
「トシちゃんの言う通りよ。だけど、それだけじゃないのよ。トシちゃんのお母さんに、私のことを知ってもらいたいの」
お姉さんの気持ちを聞かされて、俊彦は真彦と電話で話した内容を伝えた。
「えっ、お父様がそんなことを言っていたの! どうしよう……」落胆している様子のお姉さんに俊彦が言った。
「父さんは酒を飲んで酔っていたみたいだから、タイミングが悪かったと思っている」
「マサさんは何か言っていた?」
「とりあえず母さんに相談してみるって言っていた」
ほぼ同じ頃、イケちゃんも真彦と通話中だ。