【前回の記事を読む】大学の新設学部には、トラック1杯分の書類が必要?! 文部科学省の審査基準では、豊かな資金力と教員の「質」が重視されるが…
1 「ガバナー」からのその後
半年後、その大学は無事、通信教育学部を開設することができた。
私は二か月ほどかけて授業(三〇回分)をビデオ撮りした。二か月で九〇分授業を三〇回分収録するということが、どれほど大変なことかが分かる人はいますか?
しかもそのビデオはその後五年間使うことになるので、授業には時事問題やトピックスは入れられない。比較的安全で経年では変化しない歴史や根源的な原理原則くらいしか話せないのだ。
でも一つだけいいことがあった。一度無事に収録してしまえば、あとの五年間はビデオを流すだけでコトが足りる。
学生はビデオを見て授業をこなす。仮に、質問があればメールで送ってくる。
つまりは五年間、ただの一度もNS大学のあるN県K市に行かなくても用が足りるのだ。
もちろん、給料は振り込まれる。ビデオ撮り地獄のあとの天国だ。この人参(にんじん)をぶら下げられてビデオ撮りを乗り切ったのだ。
以上、くだらない内輪話でした。