「貢は結構本気だったかも」
「えっ」
「だって避妊してないんでしょ。だから子供出来た訳だし、貢がへまやる訳ないし」
私は目を丸くして華菜さんの顔を見た。
「今頃、血眼になって探しているわね」
「私、大変なことしちゃったんでしょうか」
「そんなことないわよ。貢も結婚したなら、仕事の相手を選ばないと。よりによって若いモデルの子となんて、許せないわ、そうでしょ」
華菜さんはなんて強いんだろうと感心してしまった。
「沙優さんはもっと強くならないと駄目よ。これから、貢の奥さんとして、また子供の母親として生きて行くんでしょ」
確かにそう決めたけど……
「少し、心配させればいいのよ」
その頃、貢さんは私を血眼になって探していた。
「沙優、どこに行ったんだ」
そこへ華菜さんが貢さんに連絡を入れていた。
「貢、結婚おめでとう。赤ちゃん出来たんだって?」
「なんでその事を知ってるんだ。妊娠のことは発表してないぞ。お前のところに沙優がいるのか」
「さあ、どうでしょう」
「ふざけるな、どういうつもりだ」
「それはこっちのセリフ、沙優さんの気持ち考えたことあるの。貢はいつも注目の的なんだから、仕事の相手を選ばないと、沙優さんは貢に愛されてる自信がないって言ってたわ。私もそうだったけど、特に沙優さんの気持ちは考えてあげないと、私みたいに強くないよ」
彼は華菜さんに言われて、返す言葉もないようだ。
次回更新は3月15日(日)、22時の予定です。
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