【前回の記事を読む】私が妊娠してから、夫がキスしてくれなくなった…そんな矢先に目にした週刊誌に衝撃! 夫と若い女性モデルの不倫記事が…

第七章 妊娠

次の日、会社に出社すると、秘書の金子が飛んできた。

「社長、大変です、週刊誌にこの間対談したモデルの女性との不倫疑惑の記事が掲載されています。この間のパーティーに関しても、その時のお二人の様子が、事細かに書かれています」

俺は金子の手から週刊誌をひったくり、目を通した。もしや、沙優の様子がおかしかったのはこれが原因か。沙優はこの記事を鵜呑みにしたということか。

「よくもまあ、これだけ嘘が書けるな」

「奥様は大丈夫でしょうか」

「大丈夫じゃないよ、昨夜一回も目を合わそうとしなかった」

「そうでしたか、早く誤解を解かないといけないですね」

俺はその夜、すぐに誤解が解けるものと信じて疑わなかった。それなのに、マンションに戻ると、沙優はいなかった。沙優、どこへ行ったんだ。

その夜、沙優は戻ってこなかった。なぜ、俺を信じられないんだ。また、圭人の墓に行ったのか、俺はすぐに車を走らせた。寺の住職を訪ねたが、沙優はきていなかった。

「もし、沙優が訪ねてきたら、すぐに連絡をください」

住職は快く引き受けてくれた。俺は途方にくれた、沙優に友達がいるような話は聞いていない。いったいどこへ行ったんだ。

 

その頃、私は華菜さんのマンションにいた。私が貢さんのマンションを出た時、華菜さんが貢さんを訪ねて来たのだ。

「沙優さん?」

「華菜さん」

「これから、お出かけなの」

私は俯いて何も言えなかった。

「もしかして、貢の週刊誌の記事を気にしているの?」

「私への貢さんの愛情は嘘から始まったから……」

「もし良かったら、私のマンションへ来ない」

「えっ、華菜さんのマンションへですか」

「行くあてはあるのかしら」

私は首を横に大きく振った。そして私は華菜さんのマンションにお邪魔することになった。