週刊誌に貢さんの不倫の記事が掲載された。相手は若いモデルの女性。コンビニに行った時に、週刊誌の見出しが目に止まった。
このモデルの人は、この間のパーティーで、貢さんに挨拶していた人。すごく仲むつまじいと感じたが、あの時はそれほど気に止めなかった。恋人同士だったんだ。華菜さん以外にお付き合いしていた女性がいたんだ。私はやっぱり愛されてはいなかったと感じたが、心のどこかで、嘘に決まっている、そう自分に言い聞かせたかった。でも、貢さんが若くて可愛い女性に心が動いても不思議ではない。私は拾われた子犬だから……
「ただいま、沙優、大丈夫か」
私は貢さんが帰ってきたのに気づかなかった。
俺は、沙優の様子がおかしいのに気づいた。
「沙優、どうしたんだ」
「あっ、お帰りなさい」
「具合はどうだ」
「はい、大丈夫です」
沙優は何かを隠している様子だった。
「何かあったのか」
「何もありません」
沙優は俯いて、俺と目を合わそうとしなかった。
「すぐ、食事の支度をしますね」
「ああ、簡単なものでいいぞ」
沙優、どうしたというんだ、何があったんだ。俺は全く見当がつかなかった。
次回更新は3月14日(土)、22時の予定です。
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