【前回記事を読む】「本当に死んでしまうわ」何日も図書館に来ない彼を待ち続けた結果、熱を出してしまい……

Ⅰ 少女

第2章 聖ジョルジョ祭

イザベラの生い立ち

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聖ジョルジョ祭、楽しそうでしたね。
この☆と♪ 素敵でしょ!

イザベラの紋章はお星様と音符だったのです。

お祭りの道々、モデナの叔母様との会話から次々に分かったイザベラの生い立ち。

ちょっと、ここでまとめてみましょう。

・1474年 イザベラ誕生 フェラーラ公爵夫妻の第一子。

・1475年 妹ベアトリーチェ誕生 第二子。

・1476年 弟アルフォンソ誕生 第三子 嫡男。

・1476年 ニッコロ・デステの乱 イザベラ2歳

・1477年 母エレオノーラはイザベラ、ベアトリーチェ、アルフォンソを連れ実家のナポリ王家にお里帰り。2歳のベアトリーチェをナポリに置いて帰る。

・1480年 イザベラ(6歳)とマントヴァのフランチェスコ(14歳)が婚約。

1か月後、ミラノのルドヴィコ(28歳)がイザベラに求婚したが、既にフランチェスコと婚約していたため、ルドヴィコはベアトリーチェ(5歳)と婚約。

・1482~1484年 フェラーラ戦争。ヴェネツィアとローマ法皇の連合軍がフェラーラに侵攻。戦況が悪化し、イザベラはじめフェラーラ公爵の子供たちはモデナへ疎開。

・1483年 イザベラ(9歳) モデナで発熱 フランチェスコからお見舞い

・1484年 「バニョロの和」によりフェラーラ戦争は集結 イザベラ10歳

・1485年 ベアトリーチェが8年ぶりにナポリから帰国。ベアトリーチェ10歳イザベラ11歳

(イザベラの紋章は、お星様と音符です。覚えてね!)

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第3章 マントヴァの秋祭り

夏が過ぎ秋が来ると、フェラーラはまた落ち着きを失った。隣国のマントヴァで秋の収穫のお祭りが盛大に行われるのだ。お祭り好きのフェラーラの人々は、毎年大挙して船でマントヴァの秋祭りにくり出して行くのだった。

お祭りの日が近づくにつれ、もう、みんなじっとしていなかった。そんな中で、4人の従弟たちは特に落ち着きを失った。

イザベラは相変わらず、毎日の様に「ラテンの部屋」に行き、満ちたりた心でヴィルギリウスに読みふけっていた。秋祭りの前日もイザベラは「ラテンの部屋」の窓際のテーブルでヴィルギリウスを読んでいた。

その時、ジョヴァンニが入って来た。ジョヴァンニは儀式の時だけ着る様な一番良い服に身を包んでいるので、イザベラは目を見張った。ジョヴァンニはいつになく愛想よく会釈し、顔を真っ赤にして、目の横に青筋を立てながら笑って見せた。

暫くして扉が開く音がしたので振り返ると、ステファノが立っていた。驚いたことにステファノも一番良い服を着ていた。イザベラが会釈をしてもステファノは眉一つ動かさず、こわばった顔のまま部屋へ入って来た。そして、大股で一直線にこちらにやって来ると、イザベラにぶつかるほどすれすれの所を通って行った。

数分後、今度はエンリーコとルチオが揃って、彼らも一番良い服に身を包んで現れた。イザベラが振り返って、感心した様に微笑んで見せると、彼らは急に相好を崩し、二人でふざけながらジョヴァンニたちの所へ行った。