6日目 あえて遍路道を選ぶ(3月18日)
徳島県の中心市街地JR徳島駅周辺を抜け郊外に出ると、石柱の道しるべが遍路道を案内してくれます。
18番札所恩山寺(おんざんじ)から20番札所鶴林寺(かくりんじ)までの33霊場を巡拝します。
18番札所母養山宝樹院恩山寺は、市街地を抜けたところにあります。古くからの遍路道には、地蔵菩薩像や墓石もあり、幾多の方々で踏み固められた祈りの遍路道としての趣を醸し出しています。
恩山寺は、大日山福生院密厳寺と号した災厄悪疫から住民を救う女人禁制の道場でした。弘法大師が修行中に、讃岐から母玉依御前が訪ねて来たので、母を招き入れ孝養(きょうよう:親に孝行を尽くすこと)するために女人禁開の秘法を修したとのこと。
声には出せないのですが、母と会うために法力を使って「イイノスカヤ」(ロシア語風に)と思ってしまう、罰当たりな凡人がここにいます。
19番札所橋池山摩尼院立江寺(たつえじ)は、四国八十八ヶ寺に四つある関所寺の一つです。
境内手前の立江川に、朱塗りの「しらさぎ橋」がかかっています。
よこしまな心を持つお遍路さんは、ここで弘法大師に拒絶され前に進めなくなるらしい。私は何事もなく参拝し御朱印も頂けました。もしかしたら、1200年の時が経ち法力が少々弱くなっていたのかも知れません。
先人達は、大変な労力をかけて遍路道を整備しています。その資産を21世紀の私たちが今使わせてもらっています。
舟形丁石等は、地域の方々の寄進など、浄財を広く集めて長く後世にも使えるように整備しています。
私たちは、後世のためにどのような投資をしているのでしょうか。地域社会は、私たち一人ひとりの暮らしの営みの表れです。
あえて遍路道を選んで400余年前の道標を見ると、後世の人々の暮らしのために何が残せるのか、豊かな社会とはどのような姿なのか等々を考えさせられます。
