ロングオンリー グロース投資家

バリュー投資家とグロース投資家の区別はそれほど明確ではないのですが、大手運用会社の場合は、バリューチーム、グロースチームといったかたちで明確に銘柄選別手法が分かれているので、それをイメージしながら述べていきたいと思います。

投資信託でバリューファンドとグロースファンドの構成銘柄を見ると歴然としているのですが、バリューファンドのバリュエーション倍率においてPBRが1~3倍、PERが1桁から10倍台に対して、グロースファンドの構成銘柄はPBRで4倍以上、PERが20倍超、とざっくりではありますが、違いが明確です。

保有期間に関しても、バリュー投資家よりも、グロース投資家は短期での利益を狙うケースがほとんどです。バリュエーション倍率が高い高成長銘柄は、人気化すると一気に株価が上昇するためです。

特に、景気が不透明であったり、いわゆるリセッションと呼ばれる後退局面の時は、高バリュエーションのグロース株がバリュー株よりも上昇します。

バリュエーションが既に高水準にある銘柄は、市場がマーケットに半信半疑で、日経平均、TOPIX等のインデックスが一進一退を繰り返しているようなセンチメントの場合でも、上昇を続ける場合が多いのです。

リスクを回避するためには分散投資がよいという言葉をよく耳にすると思いますが、高い利益を上げている機関投資家の多くは、銘柄数を絞り込んで成長企業に投資する投資家であることも付け加えておきます。

私はアナリスト時代15銘柄程度をカバーしていました。いずれも時価総額が1兆円を超える日経225採用銘柄でした。これらの銘柄のなかで、いわゆるグロース株フォーカスのロングオンリー投資家が保有していた銘柄は、1銘柄あるかどうかです。

彼らは、その銘柄を徹底的に調べます。いったん買ったとなれば、発行済み株式数の数パーセント以上の保有になります。時には、大量保有報告書の発行が必要になる5%以上になることも少なくありません。

当然のことながら、事業会社もそうしたグロース投資家が株式を保有したことは知っているわけですが、保有を継続してもらうために、マネジメントは定期的にミーティングを行います。先述のとおり、こうした投資家は少なくとも1年以上は保有すると見てよいでしょう。

グロースフォーカスのロングオンリー投資家には、相当な経験とスキルを有したインハウスのバイサイドアナリストが所属しており、彼らは、日本だけでなく、香港、シンガポール、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドンの海外企業も見ている同僚たちと意見交換をしながら、投資する銘柄を決めています。

しかも、同社をカバーするアナリストたちと各拠点でディスカッションも行っています。そのうえでの、投資、保有の決断なのです。

次回更新は3月16日(月)、8時の予定です。

 

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