その吉報を信長は聞き、到着をとても喜んだ。

「殿、戻りました。藤吉郎にございます」

藤吉郎は無事の帰還とそこに至る経緯をつぶさに報告をした。

「おお、無事で何より。怪我はないか? どこも大丈夫か? こたびは大儀、黄金50枚を与える」

「はは、ありがたき幸せ」

藤吉郎が平伏すると、柴田、佐々、佐久間、前田、丹羽、皆が周囲に集まってきた。

「これは、皆様もご無事で何より。それがしは大丈夫です。それより明智光秀殿はまだですか?」

藤吉郎は心配して尋ねた。

「それが、まだじゃ……」

「途中までは、互いの姿は確認できもうした。

が、激戦になるにつれ、向こうを見る余裕も何もなくなり、以降見えんようになった。

凄まじい戦さだったわ。明智殿は無事かのう? 無理かのう?」

藤吉郎は不安な言葉を吐露する。城での報告を終えて、藤吉郎は長浜の館に帰った。

試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

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