成長投資と将来キャッシュフロー
個人投資家でも、WACC(資本コストと負債コストの加重平均)計算やDCF(ディスカウントキャッシュフロー)モデルは関数を用いてExcelでもできますが、キャッシュフローの予測自体に情報量が限られることから、そこまでやる必要はないと思います。
ただ言えることは、キャッシュフローを意識することです。新聞やニュースで、ある企業が半導体分野の設備投資を今後3年間で例えば5,000億円投じるという記事が出たとします。
この時株価はどう反応するのでしょうか。半導体分野も幅広いですが、生成AIに採用される先端半導体に関連したものであれば、投資回収が十分可能で、将来大きなキャッシュフローを生み出すと市場は受け止め、株価は上昇するでしょう。
一方で、ロジック向けなど比較的成熟した分野で、成長というより、キャッシュカウ的な事業分野への投資決定は、回収に時間を要するのと、企業全体の利益成長をけん引するものではないので、株価は下落することも少なくありません。
皆がやっている分野に後追い投資をしても、それは競争力や市場シェアを維持するものでしかありません。
経営者は投資をせずにシェアを落とすことを回避したいものです。しかし、併せて、事業ポートフォリオの変革のための投資を決断してほしいものです。
後ほど、ソニーGのバリュエーションの話でSOTP分析について詳しく触れますが、成長性、収益性の高い、したがって業界平均バリュエーション倍率の高い分野に、できるだけ早く投資決定できるかどうかが、勝敗の分かれ目となると言えます。
次回更新は3月13日(金)、8時の予定です。