③ 不動産
被相続人が所有している不動産は、市区町村役場から送られてくる固定資産税納税通知書を見れば把握することができます。手元に固定資産税納税通知書がないという場合には、市区町村役場の窓口で名寄帳を取得してください。
ただし、名寄帳は、市区町村ごとに作成されていますので、他の市区町村にも不動産がある場合には、その市区町村からも名寄帳を取得する必要があります。
固定資産税納税通知書及び名寄帳によって不動産を把握したら、法務局で登記事項証明書を取得して当該不動産に関する情報を確認しておきましょう。
ア 不動産の評価
財産価額の評価において紛争が生じやすい遺産分割対象財産は、不動産です。
この不動産については、固定資産評価額・路線価又は倍率方式によって算定される相続税評価額・公示価格といった公的な評価基準がありますが、どの評価基準も一長一短があり、どれが優れているというものでもありません。
実務上では、合意があればそれに従いますが、合意が得られない場合には、不動産鑑定士や専門業者等に時価を査定してもらって、その査定金額を基準とすることが多いです。
イ 借地権・借家権の評価
土地に設定された借地権や建物を借りることができている借家権が評価され、遺産分割の対象財産になり得ることもあります。借地権や借家権も土地や建物を利用できるという権利ですから、その価額を算定する必要があります。借地権については、更地とした場合の価額の6割から8割前後を借地権の価額とすることが多いです。
前記不動産の所有権の場合と同様に、借地権価額を不動産鑑定士や専門業者等に査定してもらうことになります。借家権も専門業者に査定を依頼することが一般的です。