4 入れば出る。お下の話
小ちゃん
いつの頃からか貞さんがトイレに立つと、その後を追うようになった。理由は、用を足す時ズボンを膝下まで下げるためだ。そうしないとズボンの前面がおしっこでビシャビシャになるのだ。
昔から貞さんのおしっこチェックをしていたわけではないので分からないが、
多分若い頃はあのベルギーのしょうべん小僧のように、貞さんのおしっこも高く弧を描いて落下していたに違いない。
それがいつからか元気なく真下に落下するようになった。で、ズボンが汚れることになる。そして悪臭を放つ。その度に洗濯をしていると膨大な量になるので、いつしか私がお供しズボンを下げるようになった。そう、まるで幼な子のように。
しかし何分爺さんだから、すべてがスローだ。尿意を催して椅子から立ち上がるのもスローなら、そこからトイレに向かうのもスロー。私がサッとズボンを下げても、おしっこもスローで中々出てこない。
出物腫れ物所嫌わず、そういう時に限って、丁度いいテレビの場面だったりで、こちらが同伴したくない時が多いのだが致し方ない。自ずと急かすことになる。「早く、早く」と言って便器の前に立たせ、後ろからズボンを下ろしたはいいが、肝心のおしっこが出てこない。
「あーCMが終わっちゃう、早くぅ」とお尻をペンペン叩くと、出てきたのは前からではなく後ろからぷう~という異音と共に悪臭だ。「この無礼者!」と思わず背中をぶっ叩く。そのうち、ちょろちょろとか弱く出てくるおしっこ。
しかし、この爺さん排尿に集中しない。ただでさえヨタヨタしているのに、排尿しながらトイレの小窓を開け外をボーッと眺めている。そのちょっとした身体の傾きで、尿コントロールが乱れ、おしっこが便器からトイレマットに落ちる。
こちらはその音の違いでストライクゾーンを外したことが分かる。「どこ見てるの?! しっこ集中!」と喝を入れ、爺さんの腰をグッと捻って体勢を立て直し、ストライクゾーンに軌道修正する。
居間に戻ってきた頃には、テレビの画面はすっかり変わっている。それで犯人誰だった?
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