私が大学を卒業して郷里に帰ることが決まると、ムー君は泣いてくれました。お母さんが「今度は男の先生に来てもらおうね」とおっしゃると、「いやだ」と言って、ますます泣き声は大きくなり、「家に帰ったら、電話してな」と言います。

「お姉ちゃんはあんたの彼女じゃあないんだから、そんなことしなくていいの」とお母さんがおっしゃったので、私は郷里に帰ってからも電話はしませんでした。でも、「ムー君、どうしたかな」とずっと気になっていましたね。

電話くらいすれば良かったのにと思います。10年前、職員旅行で京都を訪ねた時、嵐電で御室の医院の傍を通過しました。懐かしかったですね。

「ムー君はどうしているだろうか。お医者さんになったかしら」と思い、京都の友人宅のパソコンで調べてみました。何とそこには、医師になったムー君と嬉しそうなお父さんの写真がありました。

ムー君は、近畿放送などにも出て活躍している様子でしたね。手紙を書いてみようかしら。親切だったお母さんはお元気かしらと思いながら、今日に至りました。

今回この思い出を書く前に、もう一度スマホで調べると、エフエム京都に出演しているムー君とお父さんの笑顔に出会えました。

医院は代替わりして、院長はムー君になっていました。

42年の月日が流れました。ムー君、これからも元気で頑張ってね!!! 

私の心の中で、ムーくんは今も輝いていますよ。