【前回の記事を読む】薬を飲んでおけば大丈夫だと思ったのに…急に人混みが怖くなり、焦りが脳内を巡る…その時だった――

2「君と友になるためには7つの条件が重なった時だけ 〜奇跡編 嬉涙〜」

楽しく話しながら一緒に帰ったけど、私は途中で『電車』と言う言葉に敏感になり、急にドキッとした瞬間があった。

今日、家を出掛ける前は各駅停車で帰ると思っていたし、急行列車では駅と駅との間が長く、10分前後出られない時間も生まれてしまう。

もし、見えない不安や恐怖に襲われてしまったらと思うと、やっぱりドキドキした。けれど、君と帰るのが楽しくて。

久しぶりに急行列車に乗れたんだ。ありがとう。あっという間に最寄駅に着いていた。

時間が長く感じる事の方がはるかに多かったはずなのに、とっても短く感じた上に、できればもう少し話していたかった。

私は朝、家を出る前から帰りの電車も不安に思っていたから。

本当に怖さとは無縁になっていて、嘘のような時間だった。

自分にまた、普通っぽいお出掛けができる日が来るなんて……当たり前は当たり前ではないのだと痛感した。

「何かの縁ですね」と、お互いの連絡先を交換した。

1日、予定通りに過ごせる事が本当に幸せで。ただ1日を予定通り、無事に過ごせた事がとても嬉しくて幸せだった。

そういえば、君は新婚さんだったね。

私は当時、友達の紹介で時間と体調を配慮してもらいながら、三カ月間だけ結婚式場でアルバイトをしていた。幸せの笑顔は病気を回復させてくれる肥料だった。

まさかのアルバイト先、それも私が働いてる期間に君は式を挙げていた。

式場の名前を聞いた時は本当にビックリして、私はスケジュール帳を見せた。同じ式場で働いている人たちとの写真も挟まっていたから。

「ほら! 見て下さい!」と。

嘘じゃない。現実でこのような事があるのかと、二人して驚いたね。

とても素敵な式場だと、自信を持ってオススメできる。幸せのお手伝いをしてもらうには、温かい人がとても多い空間だ。差別的な事を言う人もいなく、休憩を取りながら自分のペースで働けていた。

大人数で窓が無くても、人の幸せの瞬間に少しでも立ち会えると思うと、元気が出た。

毎週パワースポットにいるって、本気で思っていた。でも悲しい事に、家族に理解される事はとてつもなく難しかった。家族だから、親だからなのかもしれない。

「どうして仕事は行けてるのに、休みの時は引きこもっているの? 全然分からない! 分かろうとも思わない! 外に出ようと思わないの? 外の空気を吸えば治るんだよ! お前は変なヤツだ! 考え方が合わない! 百万やるから今すぐ出てってくれ!」と、父親に激怒された事もあった。

申し訳ないが、子どもみたいな発言は無視させてもらっていた。

良いところを一切見ず、否定する言葉ばかりの日々に限界が来ていた気がする……。疲れていた。

だから、新しい出会いと、こんな偶然……すごい。もしかしたら必然だったのかもしれない。そう思えてしょうがなかった。

それから君と何回遊んだだろう。

電車が怖くなくなった。日々の怖く感じていた事も少しずつ緩いでいった。

月日が経ち、新しい命が君のお腹に宿った時、旦那さんよりも私の方が先に知ったね。

あと、お互いタイミングは違ったけど引っ越しがあった。ここでもそう。

距離が近くなるなんて思わなかったよ。

電車に乗って、家に遊びに行っていたのに、今は徒歩で行ける距離。