「調査」の達人 シャーロック・ホームズ

この「調査」というクリエイティブを専門的な職業に置き換えると、それはまさに探偵の活動だ。

冒頭に「論理家は、全ての物事をあるがままに見なければならない(『ギリシャ語通訳』より)」と語った探偵、文学史上最も有名な探偵といえば、シャーロック・ホームズである。

いきなり架空の人物かと言うなかれ。ホームズという天才的な観察力に支えられたキャラクターは、現在も世界中で不朽の名作として人気を博すばかりか、ホームズは実在し生きていると信じる熱狂的な愛好家「ホームジアン」や「シャーロキアン」といった人々が今も世界中に存在するほどなのだ。

シャーロック・ホームズは1854年、英国のヨークシャー州に生まれる。身長180センチを越える痩身。趣味はバイオリンとボクシング。大学時代から探偵業に関わり、卒業後23歳で大英博物館近くに開業。

27歳でベーカー街に転居、医師ワトスンと同居を始めたあたりから名声が高まる。

このホームズ、洗練された推理方法「アブダクション」の名手として知られ、生涯を通じて数々の難事件を解決した。

著者のサー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(1859―1930)は、スコットランド・エディンバラの生まれ。

臨床医学者だったドイル28歳のとき、1887年に「シャーロック・ホームズ・シリーズ」の第1作を発表。以降、シリーズは60編にもなり、その執筆は68歳にまで至った。

この膨大な創作の中で、ホームズ=ドイルはどのように「調査」リサーチ~探すクリエイティブに取り組んだのだろうか?