さて、とりあえず今どうするかを考える。寒い季節ではないので、どこかに腰を下ろしていても、歩いていても、どちらでもよい。朝まで、時間をつぶそう。幸い足腰は、丈夫な方だ。夜が明けて明るくなれば、道がわかるかもしれない。人が通れば、尋ねることも出来るだろう。
歩いている内に、木々が開けた所に、木製のベンチがあった。何か心惹かれるものがあり、少し休憩していくことにした。座りながら、考える。このベンチは、俺に何の関わりがあったのか。考えても、思い出せない。でも、昔、ここで何かがあった。それが何かがわからない。
ベンチに座り、うとうとし始めた。若くはない身体の睡眠の要求に、身を任せた。
しばらくして、人の声が聞こえた。
「お久しぶりね。Fさん」
次回更新は2月20日(金)、21時の予定です。
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