メラトニンの供給源

脊椎(せきつい)動物のメラトニンには、少なくとも4つの供給源があり、全身のメラトニンのプールに寄与しています。

①松果体

②松果体以外の細胞・組織・臓器

③皮膚・口・鼻・消化管・膣における微生物叢

①~③で産生されるメラトニンと

④食事によって摂取されるメラトニン

さまざまな細胞のミトコンドリアで、メラトニンは合成される

最近の研究では、メラトニンは松果体だけでなく、さまざまな細胞のミトコンドリアにおいて合成されることがわかってきました。

ミトコンドリアは細胞におけるエネルギー産生の中心的な役割を果たす細胞内小器官であり、ATPを合成するための電子伝達系が存在します。

しかし、この電子伝達系の過程(すなわちエネルギー産生の過程)で、活性酸素種が副産物として生成されます。生じた活性酸素種により、ミトコンドリアDNAの損傷や、脂質過酸化、タンパク質の酸化が起こります。

これに対抗するために、ミトコンドリアには抗酸化防御システムが備わっています。スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなどの酵素や、酸化ストレスを低減する還元系タンパク質(チオレドキシン/ペルオキシレドキシン)、メラトニンなどが、抗酸化防御のために働いています。

松果体以外で産生されたメラトニンは、血液中や脳脊髄液中にはほとんど放出されず、産生された細胞内で使われます。