【前回記事を読む】子どもの「近視」が劇的に増加……症状が進行すると、最終的には「失明」に至る場合も…
自然とつながる健康アイテム
その1 日光
遠方視力の訓練
また、子どもたちは屋外で過ごしているとき、視野の中の遠くのものに焦点を合わせることにより、遠方視力を積極的に使う訓練をしています。このことも、視覚システムと脳が発達途上の乳幼児(0~2歳)にとって、決定的に重要です。
晴れている日には、公園に行き、母親または父親と一定時間過ごして、十分なお日様を浴びることがとても貴重で大切な時間となります。
その後も保育園や幼稚園でしっかり外遊びをすること、小中学生の間になってもグラウンドで一定時間遊んだり、スポーツしたりすることが必要です。
紫の光が、眼軸長の伸びを抑える
慶應義塾大学の坪田らは、太陽光に含まれる光の成分である紫の光(波長360~400nmの可視光)が、近視の原因となる眼軸長の伸びを抑えることを特定しました。
小学受験・中学受験のために、室内における勉強量を多くして、日光から遠ざかってしまっているお子さんも少なくありません。
しかし、そのために近視になったり、心身に不調を抱えてしまっては、結局、社会に出て大きな活躍をすることはできなくなります。勉強時間と屋外活動時間との「ほど良いバランス」を取ってあげる必要があります。
サーカディアンリズム
サーカディアンリズム(概日リズム)は約24時間周期で変動する生体のリズムで、睡眠・覚醒やホルモン分泌、代謝などの調整に関与しています。
サーカディアンリズムは脳の視床下部の中にある視交叉上核(しこうさじょうかく)によって制御されています。網膜の光受容体が青色光(波長450~480nm)を感知すると、視交叉上核が活性化され、体内時計がリセットされます。
朝に日光(特に青色光を多く含む)を浴びることは、体内時計を「1日24時間」の周期に合わせる役割を果たします。朝、日光を浴びる時間は、15分から30分間程度が望ましいといわれています。朝の日光は、昼の日光に比べて紫外線が少なく、日焼けするリスクは低いのです。
