【前回の記事を読む】飼い主の事が大好き! 気に入った相手にはずっと付きまとってしまう、個性的な鼻と青い目が特徴の猫ちゃんとは?

第二章 女神様がやってきた

急げ急げ

人懐っこいとは聞いていたが、こんなに無防備に伸びてしまうとは。それからも猫を見に来るいろんな知り合いにすり寄っては寝落ちしている。飼い主の威厳は丸つぶれで、これも修行のうちなのか。なんだかうちの中が、ミャンマーの寺院になったような、そんな気さえしてきた。

猫の朝はとても早い。わたしもそれに負けじと早起きして、寺院の清掃、お清め、ごはんのお世話などをする。修行は始まったばかりだ。

休日の昼下がりともなると、午前中は大運動会、とにかく女神様はダッシュ、非常に活発に部屋中を飛び跳ねている。

そして、突然行き倒れて、睡眠。また起きてダッシュ、そして行き倒れて、睡眠。睡眠の場所はどこでも構わず、キッチンの床の上だろうが、リビングの真ん中だろうが、突然うとうとして、夢の国に落ちる、この繰り返しだ。

バーマンという種類の猫はいったいどんな育ち方をするのか、近くに前例がないのでよくわからない。

アメショーのヌシは生まれた時からあの柄、あの顔だし。それに比べて、バーマン猫の女神様は、毛が伸びたり色が変わったりと忙しい様子だ。バーマンの毛の種類は何パターンかあって、うちの女神様は「シールポイント」という色だ。

ポイントとは、見た目そのまま、鼻の周りがアナグマみたいに黒く染まっていて、月齢にそって、黒い部分はどんどん拡がって顔中真っ黒になるのか、その範囲は育ってみないとわからないという。

その他、ブルーポイントやライラックポイントもあり、ブルーポイントは全体的に毛の色が薄くグレーな印象、顔のポイント部分もシールポイントに比べると、かなり薄い。

シールポイントが、白猫が黒いあんこを食べて、そのあと小麦粉の中を歩いた感じで、ブルーポイントは、ほこりが溜まったすすの中を歩いてきた感じ。

ライラックポイントは、それはもう美しいライラック畑を鼻をクンクンいわせながら、ちょっとだけ薄紫のほこりを付けた感じ。

どの子も最後は、小麦粉の白い粉を歩いて手足の先を真っ白にしている。それがバーマンの証だ。

女神様はうちに来てすぐの頃はしっぽも耳も黒かったのが、だんだんと薄くグレーになってきた。毛はより長くふさふさとなり、手と足の白い手袋との境はわかりにくくなったが、また黒く境目がはっきりしてくるのだろう。生後二か月の女神様は体重五〇〇グラム。とても小さい。

でもしっかり手袋だけは真っ白。

ミャンマー猫バーマンの印だ。

生後六か月で、体重は三キロになった。体重は六倍に、そして態度は十倍になった。いつの間にかヌシを追い越し、立派になっていく若い猫を、ヌシはどう思って暮らしていたのだろう。

すくすくと育つ女神様と、それを見守るヌシの姿は頼もしかった。猫が一匹、日常に溶け込み、また季節が巡っていった。