顧客満足の理念、品質マニュアルに基づいた業務への理解が浸透することに連れて働きやすい職場になっていると感じている。

当初百二十名位のスタッフが百七十名になった。二交代の十一対一の看護体制で、管理職以外の超過勤務はほとんどなく、中途退職者は少なく、十年以上の勤務者は56%である。ダンバー数で示された百五十人位の集団でちょうど良い規模の組織なのかもしれない。

第四章 医療情報雑誌で療養型日本一に選ばれる

新築当初から「佐賀県一の慢性期(療養型)病院になること」が目標だった。二〇〇二年秋のある日、日本医療企画の医療情報誌『ホスピタウン』の「全国の良い病院ランキング」の療養型部門で、一位候補に選ばれたので取材と雑誌掲載の許可を求める電話があった。

選考の基準は六項目で、急性期病院は、

①日本病院機能評価認定取得

②ISO認証取得

③アメニティ

④患者さんへの配慮

⑤医療体制

⑥看護体制

療養型病院は、

⑤が家族への配慮

⑥がアクセス

であった。

二〇〇三年一月号に掲載されたランキングでは、急性期型はいずれも高名な病院であった。嬉しかったので掲載頁を額にいれて二階病棟廊下に掲示した。翌年も取材があり、慢性疾患から特殊疾患まで幅広く対応する病院として紹介された。

たまたま二つの第三者評価を取得していたために選ばれたので、緒に就いたばかりのわれわれの施設が日本一でないことは解っていた。

額は日光が当たらない廊下に掛けていたので色調は少し変わったがまだほとんど当時のままである(図5)。額の前で時々二十年前のことを思い出す。時は流れ、あの時と比較してはるかに充実した施設になっていると自負している。