四.王さまの考え
三人の王子と二人の王女がそれぞれ五つの大陸に旅立ってしまうと、エドワード国王は、すっかり寂しくなりました。
大広間の玉座に座り五人の写真を見ては、王子や王女たちを世界中に送り出したものの、本当にこれでよかったのかを考えていました。
実は、王さまが五人に〝世界一強いもの〟を探すように命じたのには、二つの理由がありました。
一つには「たくさんの大切なものをこの戦争から守ることができなかった」そのことを大いに悔やんだからです。
宮殿に集めた三人の王子と二人の王女にも話したように、先の大きな戦争で、多くの国民、一人息子の皇太子アルバート、そしてそのお妃までも亡くしてしまい、この国はこれから〝強く〟ならなくてはいけないと思わずにはいられなかったのです。
もう一つの理由は、ユートピリッツ王国の「後継者(こうけいしゃ)」、つまり、エドワード国王の後を継いでこの国を治める者を、早く選ぼうと考えたからです。
既に七十歳を超えた王さまは、自分がまだ元気であるうちに、王子、王女の区別なく、五人の中から一人を自分の後継者として指名しておきたかったのです。
では、どのようにして強いものを探し出し、また、どのようにして後継者を一人選んだらよいのでしょうか?
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