【前回の記事を読む】アフロの父、娘のLINEでは「Hたろうくん」!? ショックを受けつつ、いじられて深まる“親子関係”

第1のチカラ≫キャラ系〇〇力
~人を惹きつけるリーダーの魅力~

いじられ力

正しい「いじられ方」は二択

では実際に正しく「いじられる」にはどうすれば良いのか。コロナ禍になってから吉本芸人ダイノジさんのYouTubeやお笑いイベントの制作をしているので、芸人さんとお話しする機会が多いのですが、もともと「いじる」や「いじられる」という言葉が世間一般に広まったのもお笑い芸人さんの影響が大きいです。

演劇や舞台の世界の「客いじり」や、バラエティ番組でのお決まりのやり取り、最近では「容姿いじり」はしづらくなったようですが、お笑いの世界でプロが高い技術を持って行うこの「いじり」と「いじられ」方について以前、何が大事かを芸人さんから聞いたことがあります。

それは、いじられる方の「受け」が大事なのだそうです。とにかく「受け」がしっかりしていないと、いじってる方も悪者になってしまうし、周りの空気も変な感じになってしまいます。

「受け」のコツですが、割と両極端のやり方で、二つに分かれます。

一つは、「受け」というからには、素直に「受け入れる」というやり方です。例えば僕でいえば、髪の毛がもじゃもじゃだとか、声が高いとか、顔がデカいなどといじられたとして、それに対してムッとしたりイラッとしたりせず、そのまま受け入れる。

そこにはプライドはいらなくて、自虐も含め、言い返す時も明るくにこやかに返す。なんなら自分の中で「いじってもらえてありがたい」くらい思えるようにすることです。

先ほども言ったとおり、そうなるにはお互いの信頼関係や愛がないと成立はしませんが、どうやらこの「受け」が中途半端なのが一番よろしくないのだと。

僕も改めて自分がいじられた時の行動を振り返ってみましたが、確かに自分自身でその「いじり」を肯定し受け入れることで、周りを和やかにしていたのだと気づきました。

そしてもう一つのやり方は真逆で、いじられたことに関して全く「自覚がない」という「受け」をすることです。これはある種、天然であったり、実はプライドが高い人が向いていて、やろうと思って意図的にするのは難しいのかもしれません。