身体にはエネルギーを使う順番があります。

1. 食べた糖質

一番早くエネルギーになるのは食事から摂取した糖質。血糖値が上昇すると、インスリンが分泌され、グルコースが細胞内に取り込まれてエネルギーとして使われます。

2. 肝臓と筋肉に蓄えられたグリコーゲン

細胞内に取り込まれたグルコースは、まずエネルギー産生のために利用され余ったグルコースは、肝臓や筋肉でグリコーゲンとして蓄えられます。

身体がエネルギーを必要とすると、肝臓と筋肉に蓄えられているグリコーゲンが分解されてグルコースに変換され、エネルギーとして使用されます。筋肉が運動するときにつかわれるのが筋グリコーゲン、血糖値を維持したり、脳や赤血球など身体全体のエネルギーとなるのが肝グリコーゲン。

3. 脂肪の分解

筋肉や肝臓でグリコーゲンとして蓄えきれなかったグリコーゲンは肝臓で中性脂肪として蓄えられ、筋肉や肝臓のグリコーゲンの備蓄でまかないきれなくなると、身体は肝臓にある中性脂肪を分解して、脂肪酸とグリセロールに分離します。

脂肪酸は、ミトコンドリアに取り込まれ、β酸化という過程で分解され、アセチルCoAを生成します。アセチルCoAはさらにクエン酸回路で処理され、大量のATP(エネルギー)を生成します。この過程で生成されるケトン体もエネルギー源として使用されることがあります。

4. 糖新生

長期の断食や激しい運動が続くと、身体は糖新生のプロセスを通じて、糖質ではないもの(例えば、アミノ酸やグリセロール)から新たにグルコースを生成します。これは、血糖レベルの維持、脳や赤血球のように脂肪酸をエネルギー源として利用できない組織のために重要です。

通常は右記のような順番でエネルギーが使われますが、この順番は身体のエネルギー要求や食事の状態によって変化する可能性があります。たとえば、激しい運動をすると、筋肉に蓄えられたグリコーゲンが迅速に使われることがあります。

 

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