【前回の記事を読む】突然のペットの死。飼い始めたばかりのウーパールーパーがひっくり返っていた。信じられず餌を与えて水槽を叩いてみたが…
第二章 女神様がやってきた
ヌシがしつけてくれる猫を探す
うちに帰って調べてみると、ミャンマーの聖猫という伝説を見つけた。
昔、ビルマ(現ミャンマー)の寺院では、青い瞳を持つ黄金の女神様が祀られていた。そこでは白い猫が飼育され、高僧ムンハはその猫を大切にして、大変可愛がっていた。
ある日、寺が襲われ、ムンハが殺されてしまった。ムンハが息を引き取ろうとするその時、一匹の白猫がムンハの身体の上に飛び乗ると、足先は白いまま、白猫は青い瞳と金色の毛をまとい、女神そのものの姿へと変化したという。
猫サイトでも調べてみる。バーマンの歴史とは、ふむふむ。
バーマンの歴史
20世紀の始めころ、ミャンマーではイギリスや中国(清帝国)が覇権を争い、支配下に置こうとしていました。
ミャンマー国民にはこれに反対する動きもあり、内乱と外圧で治安が乱れ、便乗して強盗などが起こっていました。そんな中、何者かに襲撃された寺院を警護した2人のイギリス軍人がいました。
当時、フランスのニースに住んでいた彼らが持ち帰った2頭の猫たちが、初めて西欧に渡ったバーマンであったとされています。
オスの1頭は移送の旅行中に亡くなってしまいましたが、メスのバーマンはすでに妊娠していました。このメスと子猫たちが、最初のバーマンの繁殖の基礎となったとされています。
1925年にはフランスの猫血統登録団体がバーマンを公認しました。しかし、時代は第一次、第二次世界大戦下であり、世界中が食糧難に陥って、バーマンを始めペットの純血猫たちは激減しました。
戦後残っていた純粋なバーマンはたった2頭しかいなかったため、毛色の似ているシャムや長毛の猫を交雑し、猫種の復活のために計画繁殖されました。
当初はシールポイントしかいなかったバーマンは、この時の交雑でブルーポイントなどの新しい毛色が生まれることになりました。
その後、1966年にはイギリスで、1967年にはアメリカでも公認されることになりました。