【前回の記事を読む】「ウ……」「ウ……」「ウ……マ……」かすかに声がする。一体何だろうと不思議に思っていると、そこに現れたのは…
エピソード1 愛と平和の使者
第一章 アミの生い立ち
「私は、あなたの最初の母親パールヴァティーです。あなたは、最初、私の涙から生まれ、ウーマという名でした。今は、何と名乗っているのですか?」
アミは、目を丸くしながら、
「アミです」
「そして、ここにいるのが私の大事なマナです」
と答えた。
「あなたに、大切な宇宙の使命を託します。あなたは、この宇宙にあって、愛と真実の種を撒く者となるのです」
と、その女性は語った。
「えっ!」
アミは思わずマナを見つめ、二人はびっくりしていた。
いったい何のことだろう? 二人は互いに顔を見合わせて、考えていた。
次にその女性のほうに顔を向けた時にはもう、その女性の姿はなかった。
アミは、マナに話しかけた。と言っても、マナは、テレパシーでアミに返答するのである。
『マナ……、不思議なものを見たね?』
マナは、うん、うんとうなずきながら、テレパシーで、
『本当だね。でも、これは誰にも話さないほうがいいよ』
と、語る。
それを受けて、アミは、
『王様にも、お妃様にも……』
アミとマナは互いに確認し、このことは黙っておこうね! と、話し合った。
その晩、二人は眠れなかった……。