【前回の記事を読む】月光の指輪を持つウーマと太陽の王冠を持つシモン。満月の夜、彼らは全てを知るためにビッグストーンの元へ

エピソード1 愛と平和の使者

前文

ビッグストーンにて

しばらくして煙が晴れてくると、そこに現れたのは、三つの影……。

荘厳な光を放っている。三つの者たちそれぞれから、パワーが出ているようである。

「いったい、何が起きたの?」とウーマ。

「僕にもわからないよ」とシモン。

二人が、茫然として見上げている中、一人の人が話し始めた。

「私たちは、あなた方の味方です。私は月の神、私の右側にいるのが太陽の神、左側が龍神です。あなた方が受けた王冠と指輪は、あなた方を守護する太陽の神と龍神が助けを差し伸べることを表しています。そして、あなた方が手と手を繋いで一つになると、大いなる救いが、この宇宙全体にもたらされるのです」

「さぁ、このビッグストーンの上に登りなさい。そこで、指輪と王冠を近づけるのです。そして、こう言いなさい」

「はしわたすこいにこま……」

ウーマとシモンは、あっけにとられながらも、言われるがままに、ビッグストーンに登る。そして、その頂上に着くと、言われた通り指輪と王冠を合わせて、呪文のような言葉を唱え始める。三柱の神々は、上空から彼らを眺めている。

二人が呪文のような言葉を唱えるやいなや、地震が起き、雷が鳴り、再び煙が上がったのである。

しばらくして……

二人の姿は、そこになかった。三柱の神々もそこにいない。二人は、タイムトンネルの中に入っていったのである。