アミが十三歳の時である。夏の暑い時期、と言っても、風は涼しく、夜には、窓のところから涼しい風がレースを揺らしていた。いつものように、アミはマナと一緒に休んでいた。

すると、かすかに声がする。それに気づいたマナは目が覚めて、注意深くあたりの気配を探る。

「ウ……」「ウ……」「ウ……マ……」

アミも目が覚めた。そして、耳を傾けていると、「ウ……マ……」「ウ……マ……」と、聞こえる。

いったい何だろうと不思議に思っていると、そこに現れたのは、白いドレスを着た美しい女性だった。窓のレースが揺らいでいるところに立っているのである。

アミは、びっくりして、問いかけた。

「あなたは、どなたですか?」

すると女性は、微笑みを浮かべて、こう答えた。

 

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