コラム2 ムーンショット目標7:主要な疾患を予防・克服し‌100歳まで健康不安なく人生を楽しむための‌サステイナブルな医療・介護システムを実現

2022年現在、女性と男性の平均寿命はそれぞれ、87・08歳と81・06歳だが、健康で過ごすことができる健康寿命の平均は、それぞれ75・45歳と72・57歳である。すなわち、男女ともに死ぬまでに8年から12年間は不健康な生活を送っている。極端なケースでは10年間寝たきりで過ごすことになる。

本プログラムでは、平均寿命を延ばすことよりも、「健康寿命を延ばすこと」に着目し、現在約10年である「不健康時間」を限りなくゼロにすることを目指している。

このためには、加齢に伴い発症する2型糖尿病、動脈硬化、心臓疾患や認知症などの慢性炎症性疾患、関節リウマチなどの自己免疫疾患や、様々ながんなどの発症を防ぐ必要がある。

そのために、睡眠や腸内細菌あるいは老化細胞などを様々な医学的方法でコントロールすることを目指している。そして、老化にともなう様々な病気の発症を予防することにより、健康寿命を延ばし、超高齢化社会に明るい未来を開こうというプロジェクトである。

第1章 胡蝶夢号

1 出会い

ある日、

「家を買っても人生は変わりませんが、キャンピングカーを買うとそれは大きく変わります」

という言葉が目に飛び込んできた。さらに、

「今日という日は残りの人生の最初の日である」

「ぐずぐずしている間に人生は一気に過ぎ去っていく」

とある。

そして、考えた。もし、キャンピングカーを手に入れたらやりたいことを整理してみた。

1、全国放浪の旅

2、人生を見つめ直す本や放浪日記の執筆

3、各地の小学校、中学校、高校で子供達や若者が元気になるような、未来に希望を持つようなボランティアオンデマンド授業

4、全国に散らばっている仲間や平野研OB/OGやQST職員との再会

5、そのほか

果て? さて、どうするか?