本書の主旨

テロと戦争を永久に止める方法

テロは止められる。世界は、ガンジーの教えに共感し、黒人への差別撤廃を訴える公民権運動の先頭に立ったキング牧師の非暴力的抵抗も知られています。武装する反社会的集団に対して決して無防備ではない。

このような希望が、四半世紀以上継続している研究から導き出せる。テロリストの攻撃は衝撃的だが、それ故に一つの重要な科学的発見に光を当てることにもなった。これまで科学的研究で詳しく報告されながら、政府やメディアからは見落とされてきた発見、すなわち「平和のテクノロジー」だ。

テロとは、標的も武器も実行時刻も知られずに、正体を隠した犯人が目標を攻撃することだ。このように姿が見えない武力行為に対しては、アメリカも学んだように世界最強の軍事力を持つ国家でさえ無防備で、市民も自分たちではどうすることもできない。

しかし、新しい平和のテクノロジーはこの弱さを克服できることを約束している。テロ攻撃にも従来型の攻撃にも「無敵の防壁」を築くことが可能だということが、これまでの研究で繰り返し実証されてきた。

もし政府が行動を起こさなくても少数の市民が代わりをすることができる。市民自身が平和を実現できるのだ。

知は力だ。本書は、不動の世界平和を確立できる知識を世界各地の人々に伝えて力を与えたいとの願いから書かれている。読者にはぜひ、「本書を読んだことで自分は、新しい平和実現にどれだけ力になれるだろうか」ということを念頭に置きながら読んでいただきたい。