いなさ山で
コタローは八匹の猫たちと
初めて出会った
コタローは言った
「遊ぼうよ」
「いやだ」
一匹目のブラック(黒色)猫は言った
そして草むらの中へ入って行った
コタローは言った
「遊ぼうよ」
「いやだ」
二匹目のホワイト(白色)猫は言った
そして草むらの中へ入って行った
コタローは言った
「遊ぼうよ」
「いやだ」
三匹目のブラウン(茶色)猫は言った
そして草むらの中へ入って行った
コタローは言った
「遊ぼうよ」
「いやだ」
四匹目のシルバー(銀色)猫は言った
そして草むらへかけ足で入って行った
コタローは言った
「遊ぼうよ」
「いやだ」
五匹目のイエロー(黄色)猫は言った
そして一目散に
草むらへ走って行った
コタローは言った
「遊ぼうよ」
「いやだ」
六匹目のレッド(赤色)猫は言った
そして草むらの中へかくれた
コタローは言った
「ぼくはこわくないよ。遊ぼうよ」
「いやだ。いやだ」
七匹目のゴールド(金色)猫は草むらへ走って行った
最後にボスのピンク猫が残った
コタローは言った
「遊ぼうよ」
八匹目のボスのピンク(桃色)猫は
「いやだ」
体を大きくして
手を上にあげて
今にもコタローにおそいかかろうとした
コタローは堂々としたボスのピンク猫に
おどろいた
そして後ろへ のけぞった
「ワンワン ワンワン」
コタローは、勇気をふりしぼって大きな声で吠えた
ボスのピンク猫は びくとも動じない
「ひっかいてやるからな」
それでもコタローは 吠えた