第五章 これからも二人で
丈哉さん、久しぶりに同窓会があるそうだ。
行かない予定のはずが、
「ほら、担当医の高橋から連絡が来て、一緒に行く事になったんだ。来週の土曜日、ララクラシックホテル」と。
「行ってきたら。久しぶりに行くんでしょう。楽しんできて。私も来月、同窓会があるの。行ってみようかな」
「君もあるんだ。楽しんでくるといいよ」
「ええ、そうするね。楽しみだわ」
久しぶりの同窓会。
男は、凄く変わっているような感じ。誰が先生で生徒か、分からない。
女性は、ふくよかになっているのが大半だ。おや……三年間、片思いしていた里香が居る。
相変わらず、綺麗だな。三年の時、告白したが、見事に振られた。あの時から顔は怖かったな。
里香が近づいてくる。話をしているふり。
「丈哉君、元気?」
「おおー、顔は怖いけど、元気だよ。アハハハハ」と変だ。
「終わってから、相談に乗ってほしいの。一時間ぐらい、時間をください」
「あ、い、いいよ。下のカフェで」
しまった。僕はどうしたんだ。何故、断れなかった。どうしよう。
話を聞くだけならいいか。